| 025 cross contour office | ||||||||||||||
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| 本計画はソフト開発を行うエンジニアのためのオフィスである。物件の条件として賃貸であったため、原状回復費をかけないで済ませるため、一切、既存の床・壁・天井をいじらず、家具のみで計画することにした。ただ、元の造り自体が、オーソドックスなオフィスの仕様になっており、床がグレイのカーペット、壁・天井が壁紙、そして照明も蛍光灯と、ちょっとやそっと家具をデザインしただけではとてもオフィスの古臭いイメージを払拭できないと考えた。そこで、我々はまずこの計画で期待されるすべての用途、たとえばデスク、棚、収納などの機能をひとつのデザインに踏襲し、塊にすることで、既存オフィスのイメージに対抗することを考えた。 そして、その塊のイメージとしては、「動き」「変化」をチョイスした。エンジニアという職業柄、長時間、動かずデスクに向かうことが多いため、普通はオフィス全体で動きがなく、どんよりと重苦しい雰囲気になる。その重苦しさを取り去るために「動き」「変化」というイメージを、家具を使ってデザインしたのだ。どの地点に立っても一つたりと同じ風景のない空間づくりを試みた。オフィス内を歩くと視界に入る風景が各々異なり、少し場所を変えるだけで、環境の変化が生まれ気分転換の出来る空間である。 また、画一的な収納ボックスを三次曲面で切り落としているため、各部収納の形状が切られ方によって異なるため、使い方にもバリエーションが生まれる。「ここは開口が小さくて奥行きのある箱になっているから、秘密のモノを隠す場所」「ここは奥行きがないからフィギャアの並べる場所」「ここは、ほぼ四角のまま残っているから大き目のファイルを置こう」などと、使い手が自由に想像し育ててゆく家具になっている。当然、置かれたものによってその家具の表情はより変化を生み空間の彩を増すことになる。 このように使い方を規定しすぎない空間構成は、子供が森の中での基地造りに少し似ている。数ある中からふさわしい枝ぶりの木を見つけ、その枝の上に周りでかき集めた枝やダンボールなどを乗せて床・壁・天井を作ってゆく。そして、秘密基地と称し殿様気分で遠くを眺めて、少し大人になった気分を楽しむ。そんな素敵な思い出とここでの空間造りは少し共通するところがあり、作っていてワクワクさせられた。 DTA(Desk Top Architecture)に関して CCD(Cross Contour Drawing)に関して | ||||||||||||||